• Top
  • 新着情報
新着情報
《科学イノベーション挑戦講座》「世界結晶年記念講演」を開催しました【7月26日(土)】
2014/08/04
 平成26年7 月26 日(土),教育学部2号館1階大講義室で,《科学イノベーション挑戦講座》第2回講座「世界結晶年記念講演」を開催しました。

 科学イノベーション挑戦講座は,科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業として,昨年度より実施されています。科学の世界にイノベーションを起こす人材を養成する目的で開催されており,中学生を対象とした事業です。本年度は,昨年度より参加している7人の初年度受講生に加えて,新たに13人の受講生(男子11人,女子9人;1年生6人(男子4人,女子2人),2年生9人(男子4人,女子5人),3年生5人(男子3人,女子2人))を迎え,総勢20人の受講生が先進的な科学研究に取り組んでいます。

 2014年は,マックス・フォン・ラウエ博士が「X線が電磁波の一種である」ことを解明し,1914年にノーベル賞を受賞してからちょうど100年目にあたります。そこで,国際連合,ユネスコ,国際結晶学連合と国際科学会議の共催により,2014年は世界結晶年として制定されました。日本でも世界結晶年2014日本委員会が結成され,各地でイベントが開催されております。
 第2回目となる今回の講座では,世界結晶年2014日本実行委員会の後援を受け,「世界結晶年記念講演」というテーマで,世界結晶年2014日本委員会実行委員会委員長であり,理化学研究所放射光総合科学研究センター(SPring-8)副センター長の髙田昌樹教授をお招きして,世界結晶年の記念講演を開催しました。
 この講演は広く一般にも公開して開催されたため,受講生20人に加えて,本学地球深部ダイナミクスセンターの入舩徹男教授をはじめとした大学教員や高校教員,大学生など総勢215人が聴講しました。
 始めに,ラウエ博士の発表から100年間の日本における結晶学の歴史の紹介がありました。科学の発展の歴史では,日本でも欧米の科学史が取り上げられがちですが,結晶学の分野では,黎明期より日本は世界をリードしてきており,高知生まれの科学者,寺田寅彦先生によって,100年前にはじまった日本の結晶学は,門下生の西川正治先生,中谷宇吉郎先生など脈々と受け継がれ,世界最高性能の放射光科学総合研究センターやX線自由電子レーザー開発に繋がっていると述べられました。
 次に,日本にとっても今年は記念すべき『結晶年』であることを,理化学研究所の倉庫から最近発見された資料も含めて紹介がありました。特に西川先生のご研究は,欧米の科学者に10年以上も先行して行われているものも多く,結晶学にX線が使われるようになってから100年,常に日本が世界に先んじていたことを,当時のX線画像や実験ノートを元に説明がありました。
 また,放射光総合科学研究センター,通称 SPring-8は,世界に3つしかない大型放射光施設の内,世界最大,最高性能の施設であること,これらの装置は自動車のエコタイヤをはじめとして日本の製造業を支えていると述べられました。そして,新開発されたX線自由電子レーザーは,開発こそ世界2番目でしたが,性能は最初に開発された米国の装置と比較して,サイズが半分以下,精度が数倍と遙かに高性能であり,米国の開発者がSPring-8の装置を使用しに来るほどであるとのことでした。
 このような高性能装置を開発できたのは,日本がこの100年間,結晶学の先進国として技術を蓄積してきたからであり,装置開発では科学者だけでなく,多くの大手,中小製造業の力が結集されていると説明がありました。「日本は凄いんです」という髙田先生のお言葉が印象的でした。
 講演後の質疑応答では,本事業参加中学生から「X線自由電子レーザーの将来」や「髙田先生が結晶学を目指された動機」「日米のX線自由電子レーザーの違い」など多くの質問がありました。また,大学生,教員からも活発な質問があり,大盛況の講演となりまし
た。髙田先生のご回答で印象的だったのは「その研究は何の役に立つのですか」という質問に対するものでした。「役に立つかより,どう使うのかを考えるのが科学です」という髙田先生のお答えは,科学者の研究に対する考え方を知るために大きな示唆を与えてくれました。
 また,講演終了後には,別室にて,受講生20人と髙田先生とのプライベート・ディスカッションを開催しました。ここでは,髙田先生から科学者になるためには,科学だけでなく他の教科も学ぶ必要があること,特に科学は論理性を重視するために国語が大事であること,だからこそ今はがんばって勉強して欲しいと述べられました。とても和やかなディスカッションで,髙田先生の熱心で力強いお話に中学生は大きな刺激を受けたことと思います。

 次回は,8月9日(土)に本学プロテオサイエンスセンターの林秀則教授により,「生命を司る遺伝子に挑戦する」というテーマでDNAについて研究を行います。本講座では,昨年度参加した受講生はリーダーとして1年目の受講生を指導していく予定です。


 ●科学イノベーション挑戦講座のサイトができました。
   http://www.ehime-u-sciencecourse.jp

(中学生が先陣を切って質問)

(プライベート・ディスカッションの様子)

ページアップ
愛媛大学

ホーム

概要

学部紹介

大学院紹介

附属学校園

教育・研究活動

入学情報

受験生の方へ

地域・一般の方へ

教育関係者の方へ

在学生の方へ

卒業生・保護者の方へ

教職員向け情報(学内限定)

English

アクセス

お問い合わせ

愛媛大学