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2 本当に展開図なの

 図3の展開図から立体図形(凸多面体とします)を実際に作ってみるとすぐ分かることですが、小学校で習った展開図なるものとは少し違うことに気がつくと思います。展開図としての次のような性質をもっていないのです。

(1) 展開図の(辺と折線とで囲まれた)面と立体図形の面とは一対一に対応する。
(2) 展開図の頂点は立体図形の頂点となる。

 図4(a)と図4(b)は、図3(a)から作られる立体図形(四面体)の2つの面です。見て分かるとおり、展開図でのいくつかの面が組み合わさって立体図形での1つの面を構成しているので、性質(1)を満たしていません。また、展開図では頂点であった点が、立体図形では面の内部の点(AやB)になっています。性質(2)も満たしていません。

 このように図3は通常の展開図の性質をもっていないのですが、この小論の中では、語義を拡張して、これらも展開図と呼ぶこととします。


平田浩一