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8 空間座標を求めてみよう

 展開図10からできる四面体 ABCD の頂点の座標を求めてみましょう。A(a-b,0,0), B(0,0,0), C(0,b,0) とおくことができるので、あとは連立方程式
    AD2=a2+b2, BD2=a2+(a-2b)2, CD2=a2+(a-b)2
を解けば点Dの座標 (a-2b, 2b-a, 2√ab-b2) が求まります。

 このように、作成した凸多面体の空間座標を求めてみるのも面白いでしょう。上の例は4頂点しかないので簡単でしたが、頂点数が多くなると方程式も多くなり計算は大変です。数式処理ソフトを活用するのもよいかもしれません。連立2次方程式であり、複数の解をもつため、その中から凸多面体となるような解を選びだすのは結構骨の折れる作業です。

 展開図の折線の求め方を説明したところで、テープで辺を貼り合せていくと「立体図形の輪郭が自然と現れてきます」と書きましたが、そう単純にはいかない場合があります。一例をあげると、図8(b)で、左下の頂点を起点として反時計回りに辺を e1, e2,…, e12 とおくときの貼り合せ解
    e1=e2, e3=e12, e4=e11, e5=e10, e6=e9, e7=e8
です。

 これを立体図形に組立ててみると、展開図が図11(a)になるか図11(b)になるか判定に迷うような図形がでてきます。その立体図形を眺めると、四角形の面をもっている(図11(a))ように見えるのですが、その四角形が僅かに歪んでいるようにも見えて、対角線で2つの三角形に折れている(図11(b))かもしれないと思えてきて、判定が難しいのです。

 こうなると手作業だけでは無理で、数学的な方法で判定するしかありません。このようなときに空間座標の計算が役に立ちます。


平田浩一