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愛媛県教委と連携した教育学部学生による大震災サポート
2011/09/30
 教育学部は、平成15年に愛媛県教育委員会と独自に連携協力の覚書を結び、多様に連携事業を展開しているが、本年8月「東日本大震災児童生徒サポート事業」を連携実施した。
 本事業は、被災地宮城県坂元町に、愛媛県教員15名、愛媛大学教育学部学生9名を3班に分けて派遣し、子どもたちの夏の学習・生活支援を行おうというものである。
尚、教育学部からは別に、教員1名が帯同し、全体として大きな成果を上げた。

◎参加者の感想
吉村直道(教育学部准教授)
 震災から5ヶ月経っていたからでしょうか,出会った生徒たちはみな元気でした.駅伝大会に向けて全校生徒が懸命にグラウンド及び校外を走っていました.
 しかし聞いてみると,家がなくなり仮設住宅や親類の家から登校したりしていました.このような状況は生徒たちだけではなく,教職員の方々も同様でした.そして,家では机がなかったり本がなかったりで学習できる環境にないため,夏休みも学校に来て,遅れている学習を何とか取り戻そうと努力する毎日でした.日常を,大人と子どもそしてボランティアの方々と,いろいろな人たちが関わりながら一生懸命つくりだそうとしていました.
 そんな状況下での学習はどちらかと言うと成果主義的な学習-受験勉強-中心でした.ただし,生徒たちのことを考え「学習が将来を構想し夢を実現させてくれる,頑張れ」という思いに支えられたものでした.生徒たちも,いろいろな思いを知り(感じ),いろいろな思いを隠しながら,それを受け入れ学習していたように思います.少しつらく悲しい学習に見えました.
 そんな学習だからこそ貴重な存在であり大いに活躍してくれたのが,本学の教育学部生たちでした.あついメッセージをもって指導をする現場教員と生徒たちの間に入って,生徒たちの声を聞き,時に相談を受けながら学習を支援していました.特に印象的なのは,学習支援の時間だけでなく,休憩時間にこそ大学生たちは生徒たちと関わりコミュニケーションをとってくれていたことです.このような活動ができる本学の学生を頼もしく思うと同時に,このような活動に積極的に取り組むことが学生の力を大いに伸長させてくれると感じました.
 このような災害はあってはならないことですが,子どもと距離の近い大学生の力を借りながら,“大学生を中心とした”学習支援のボランティア構想こそ,教育学部のできる復興支援ではないかと考えました.

縄田志保(教育学部4回生)
 私は、今年の夏、東日本大震災児童生徒サポートチームという活動で被災地である宮城県を訪れる機会を得ました。一週間の滞在期間の中で、現地の中学生への学習支援、被災地の見学などを行いました。
 その中で、子どもたちにとっての学校という場の重要性を改めて感じました。家族や家をなくした子、仮設住宅から通っている子、様々な状況の子がいました。現地の先生のお話によると、震災から5カ月がたっても、家で安心して勉強できる環境が整っている子は、ごくわずかだそうです。しかし、私が出会った子どもたちは皆、勉強や部活に一生懸命に取り組んでいました。これは、学校が子どもたちにとって安心してものごとに打ち込める場所であることの表れでしょう。その学校は、先生方の「子どもたちのために。」という熱い気持ちに溢れていました。
 宮城県では、子どもたちや先生方、ボランティアの方々、宮城の人々、観光客の人たち、たくさんの人の笑顔と、前へと進もうと努力されている姿が見られました。その姿を見て、もし自分が学級担任の立場だったら(一教師として)、被災した子どもたちに、被災地外の愛媛の子どもたちに何が伝えられるだろうと考えました。正直なところ、まだ現地での体験を自分自身がうまく消化できておらず、明確にその答えは出せません。しかし、私にも現地で過ごした一週間の間で、人々の支え合い、つながり、命の重み、学校や教師の支援の重要性など、誰かに伝えたいと感じたことがたくさんあります。今回の中学校とのつながりを一度きりの活動で終わらせるのではなく、自分自身これを新たなスタートにできたらと思います。

サポート活動の様子

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